2020/04/16 14:37


映画「大海原のソングライン」の日本公開が6月下旬に延期になったとの知らせが届く。
この作品の原題は「Small Island Big Song」。イースター島からマダガスカルまで、16の島国の音楽を記録し編み合わせた音楽ドキュメンタリーだ。この作品は、ちょうど一年前に沖縄国際映画祭でワールドプレミアされた。

「大海原のソングライン」ホームページ
http://moolin-production.co.jp/songline/

ディレクターのTim Cole(写真右端)とプロデューサーのBaoBao Chen(写真右から2人目)に会ったのは、2015年11月のスペインでのワールドミュージック・フェスティバル。その時の2人は、まさに"Small Island Big Song"の旅に出かける直前だった。時々メールのやり取りをしたり、SNSで近況を眺めたりしながら、2人のプロジェクトが着実に進んでいる様子を眺めていた。
2人は島々の音楽を映像に収めるとともに、そこに出演しているアーティストたちを率いてヨーロッパやオーストラリア、台湾などでツアーを行っていた。各地のワールドミュージック・フェスティバルで、絶賛されている様子が漏れ伝わってきた。Timがまとめている映像も、その断片はYouTubeで公開されていて、映画自体も完成間近だと聞かされていた。それで一昨年(2018年)の秋、カナリア諸島で再会をした後に、沖縄国際映画祭に推薦をしてみてもよいか相談してみたのだ。

BaoBaoから送られてきたVemeoのリンクにアップロードされた作品は、とても不思議で味わい深い時間を与えてくれた。
台湾の少数民族の伝統的な歌に、マダガスカルの若いヒップホップアーティストがラップを加えて、様々な島の楽器が編み上げられるようなアンサンブルが続いていく。彼らは互いの音楽を知らないはずなのに、その美しい音楽はどこか深いところでつながっているということを確信させられた。
Timは沖縄に到着したあとも、編集を続けていた。おそらく沖縄国際映画祭で上映された作品は、限りなく初号に近い作品だと思う。今回、日本で劇場公開される作品もさらに手が加えられて別なものになっているに違いない。

「大海原のソングライン」予告編


"Small Island Big Song"のアルバムは、おそらく現在日本国内では桜坂劇場と、このWeb shopのみで購入可能です。ぜひチェックしてください。(詳細は以下のリンクから)

映画のフライヤーには、ピーター・バラカンさんとダースレイダーさんのコメントが。
Music from Okinawaも協力クレジットを入れていただいています。