2017/11/29 09:50
ハシケンとベチコのた・た・たび☆5
2017/11/28(火)@groove
4度目のツアーでこの夜が59回目のステージとのこと。
ハシケンさん、1曲目の「星と巡る日」から抜群の安定感。昨年grooveでのレコーディングは、歌とギター/ピアノ全てが一発録りで、一切の編集もダビングもなし。そういう主旨でやった録音だったとはいえ、かなり驚いた記憶がある。今夜も芯は揺るぐことがない。
彼が紡いでいく音楽に寄り添うように、時に美しくハモり、時に激しく歌い上げるバイオリンの音色が、また違った音楽の表情を見せてくれた。ソロ、トリオ、そして今夜のデュオ、それぞれのスタイルに意味があるのだ。
後半途中のMCで、ベストアルバム「うた」について、「トイレットペーパーみたいなもの」と激賞するベチコさん。そのココロは、「なくてはならないもの、ないと困るもの」ということ。
私自身も、彼女の話に近いことを、前半に歌われた「凛」を聴きながら感じていた。ハシケンさんの音楽は、自分自身が生きていくために必要なエレメントのように感じられる。食べ物や水、空気とは違うけど、なくてはならないもの。ある時、それに気づいて「CDを出してみては?」と話をしたのだと思う。
アルバム「うた」のライナーに、川口美保さんはこう記してくれた。
"ハシケンの歌を聴くと、思うのだ。
人生とは、この世界は、なんて豊かなのか、と"
まさにその音楽は実に豊かで、今夜も2時間半ほどのライブの間に、いろいろな風景やイメージ、感情が押し寄せては通り過ぎていった。
最後の「美しい島(くに)」。咆哮するように響くバイオリンが、曲の印象をより鮮明にして、さらにドラマチックに映し出していた。
素晴らしかった。
ハシケン・ベスト盤『うた』PV
ハシケン「うた」
01.砂のユリカゴ
02.乳のみほせ
03.感謝
04.赤い実
05.月光の道
06.美しい島(くに)
07.限りなくあの空に近い
08.ワイド節
09.凛-りん-
10.テーゲー
11.グランドライフ-7L3EPT-
12.FOR YOU -ハシケンVERSION-
全12曲収録
ライナーノーツ:川口美保(編集者/ライター)
2016年初夏の沖縄にて、このベスト盤のために
ハシケンがあらためて全くの1人で再レコーディング。
デビューから21年のキャリア初のオールタイム・ベスト。
長い年月をかけて湧き出した水のように、みずみずしく
そして力を与える歌。まさにベスト・オブ・ベスト。
ハシケン(ボーカル、ギター、ピアノ、三線)
2016年10月1日(土)リリース
価格:3000円(税込)
品番:MfO-003
レーベル:Music from Okinawa